《起業ストーリー第5話》新型ウイルス到来! 鬱の人は自分が鬱なことに気づかない!? 店舗閉店でどん底を味わった1年間。

こんにちは!

ニコル食堂 代表のきくちです。



ニコル食堂(SmilePlanning)は

今年で10周年を迎えます。


この10年での失敗談や成果、

どういう思考でこの10年行動し続けてきたのか

という部分を


起業ストーリーとして

包み隠さずお届けできたらと思いますので

ぜひ最後までご覧いただけたら嬉しいです。


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2020年3月

新型コロナウイルスの波が

ついに山形にもやってきました。


店舗の営業は自粛休業となり

大勢のスタッフを抱えたまま

売り上げが立たない状況に

これほど混乱したことはありませんでした。



無知、とは本当に怖いもので

のちに知ることになる雇用助成金など

その時の私には知る術もありませんでした。



なんとか目先の売り上げを

確保しなければ...!と考えたのが

テイクアウトとデリバリーでした。



元々イベンターからスタートしている私は

テイクアウトやデリバリーのノウハウがあったので

他の飲食店より早くシフトチェンジすることができました。



SNSでの発信が功をなして

休校中の小中学校や

病院、クリニックから

お弁当を届けて欲しいという依頼が相次ぎました。



いきなり受注が増えてしまったことで

電話対応、盛り付け、仕込みそれぞれの人員が

足りなくなってしまい

新たに採用を始めました。


(これが悪夢の始まり...)



この頃は、派遣切りや

飲食店のアルバイト切りが相次いでおり


職を失った方からの応募が

耐えませんでした。



今すぐにでも人を採用したかった私と

今すぐにでも働きたい応募者。


一見マッチングしているようですが

この時の私は後先考えていませんでした。



この受注がずっと続くものなのか

再現性を確認しないまま

片っ端から採用してしまったんですね。



第一波が落ち着き、

再び店舗を再開すると


テイクアウトやデリバリーと

イートインの両立が思うように

回せなくなってしまいました。


お弁当の制作がお店のオープンまでに終わらず、

ご予約のお客様をお待たせしてしまうこともしばしば...



これでは両方ダメになってしまうと思い、

お弁当専用の工房を

下条五叉路(現在の店舗)に増設しました。



これがニコル食堂べんとう部の始まりでした。



イートインの再開と弁当の受注で

コロナ禍でありながら

実店舗オープン初月の最高売り上げに

並ぶ売り上げを記録するほどでした。



しかし...


売上は上がっても

利益は出ませんでした。


この月の人件費は

売上の50%を占め

100万円の給付金も

2ヶ月であっというまに

消えていってしまいました。



銀行からも追加融資をしてもらい

返済も2年間待ってもらいました。


毎日キャッシュフロー表と睨めっこしながら

頭をフル回転させて

なんとか存続する道を模索し続けました。



そして出した結論は

雇用を切って店舗を閉店することでした。



働きたいママの雇用環境を整えたい

という人生上のミッションとのもと

ここまでやってきた私には


耐えきれない決断でした。



採用したからには

その人の生活と人生に対して

責任を持つべきである


という信念があったからでした。



でも、人の心配をしている場合ではない。

自分の家族を不幸にしてまで

人の人生を守る必要があるのか?


と何度も自分に問いかけたんです。



バカ真面目な人は

妥協ができずに鬱になりやすいと

よく聞きますが


私はズボラだし

力の抜きどころもわかっている

と自負していましたから


絶対鬱になんてならないと

思っていました。



ですがこの頃、相談していた友人には


「みさおさん、マジで病院いった方がいいっすよ」


と何度も言われました(苦笑)



やけにテンションが高い日と

現実逃避、被害妄想がひどい日と

自分では気づかないんですが

そんなことを繰り返していたようです。



そしてある日突然その時はやってきました。


クローズ後の店内で一人になった時


このまま死んでしまえば

全部終わりになるかもしれない。


と、ふと衝動が走ったのです。



いつ死ぬかわからない人生を

悔いなく生きたいと思って

起業したのに


結局、いろんな人に迷惑をかけて

心配をかけて

自分なんて生きている価値ない


と思ったんです。



でも結局、思いとどまれたのは

子供たちのおかげでした。



本当に死のうと思った時

子供たちの顔が頭をよぎったんです。



子供たちを一生悲しませるくらいなら

今踏ん張って絶対幸せにしてやろう!


そう思えたんですよね。



それから主人にも相談し、

お店を畳むことを伝えました。


働き先を探して、

借金を返すためだけに

一生働きます、と。



スタッフには

ひたすら頭下げようと思っていました。



でも、もう一回頑張ろうよと

背中を押してくれたのは

主人とスタッフたちでした。



どの道、正社員のお給料でも

返せないほどの返済額だったので

お店を畳むことも現実的では

なかったというのもあるんですが



周りに支えられて

ニコル食堂をもう一度立て直す決意が

できました。



そうして、江俣の店舗は閉店。


下条五叉路の店舗に完全移転し、

テイクアウトと宅配の事業1本で

残ってくれた2人のスタッフとともに

再出発を果たしたのです。



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いやーーー


書きながら当時を思い出して

よくここまで乗り越えてきたなぁ

と感慨深くなってしまいました(涙



ここからまた迷走の日々が

始まります(まだあるんかい!)



次回は


副業との出会い。

動画編集、せどり、アフィリ、起業塾...

総額200万の自己投資の末に気づいた原理原則。


というテーマでお話しします。



次回の投稿も楽しみにしていてくださいね!



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